真夜中の開拓
masaさんからヘッドライトを
受け取り、思考を変えた採集に
共に出掛けた。
オオクワガタが生息する条件は
頭に入れ、山・森・林と概念に
捉われずmasaさんと事前に
話し合い、当日までお互いが
ある程度のポイントを決めておいた。
私はグーグルマップを見ながら
ポイントを定め、masaさんは
地図を購入し、グーグルマップと
照らし合わせ車で打ち合わせをした。
私がマークしたポイントと
masaさんがマークした同一
ポイントをまず手始めに
向かった。
クワガタが生息するかも
わからないまま。
第1ポイントに到着すると、
早速第三の眼を見開き、
闇に照射する光量の多さに
改めて感動した。
そのポイントの藪から
我々に向かって光が伸び、
先客が訪れていた事に気付いた。
子供連れの親子が来ており、
挨拶を交わすと共に、
ノコギリクワガタ・
コクワガタを採集したと
お聞きした。
その場では平静を装っていたが、
我々の装備を見た親子は
相当驚いたに違いない。
私はマップでマークした
場所にクワガタが生息している
事に安堵し、藪の中へと足を
踏み入れた。

私が高所の甲虫を捕獲に
動くと、その甲虫は落下し、
落ちたであろう場所を
探すが見つけられず、
masaさんがその甲虫とは
別なノコギリクワガタ♀を
発見した。

その後、落下した甲虫を
masaさんが見つけた。
その甲虫はカナブンであり、
失笑が漏れた。
私は前回のヒラタ採集から
masaさんの落下後を発見する
能力に驚きを隠せずにいた。

高所の赤ノコギリ♀も
このヘッドライトで安易に
発見に至る。

別の樹には大型の
コクワガタを発見した。

50mmを越えたと踏まえ
ケースに入れる事にした。

ここで別ポイントへと走らせた。

masaさんは丹念に樹を
確認していた。
ヘッドライトの後部が
赤く光る所も、男心を
くすぐる。
この場所は野生の鶏か
チャボか不明だが鳴き声と
羽ばたく音と、この景観で
証明していた。

このポイントでは
ノコギリクワガタが
多数張り付く樹を見つけた。


masaさんもペアで見つけた。

この樹の下にはチャボに
食べられたのか。
かなりの死骸が散乱していた。
別のポイントに移り、
真夜中の開拓を続けた。

街灯に飛来したであろう
コクワガタ。
生息を地図に記載しながら
また別のポイントへと移る。

ミニマムヒタラ♂
深夜2:00近くになり、
合計11箇所を回った
ところで本日の採集を
打ち切った。

私が持ち帰るのは、
会社の同僚向けの
ノコギリクワガタ♀と
大型のコクワガタ。
この場で計測したところ
46mmと判り、このコクワガタは
リリースした。
masaさんは自ら採集に
至ったノコギリクワガタペアを
持ち帰る事に。

累代はされないとの事。
AM2:30
睡魔を吹き飛ばす音楽を
聞きながら自宅に到着し、
次回の再会を約束した。
笑顔で走り去るmasaさんを
見送り、第三の眼を手に入れた
喜びを噛み締めながら
目を閉じた。