台場ヒルズ~七つの傷のヤナギ林
採集から帰宅した。
今季初夜間樹液採集は、
リンクさせて頂いている
masaさんと台場の森に
向かった。
車中では共通の音楽の話や
飼育の話、採集の話を
途切れる事無く続けた。
masaさんは今回の採集に、
含み笑いを浮かべながら
道具を披露してくれた。
手に入れられたのは、
くわがた村で購入した
採集兵器:掻きだし棒、
キャンプアックスクラスの斧、
そしてもう一つは、、、
画像で紹介する事にする。
30分程走り、
台場の森の手前に到着した。
この場所はコナラ林が
広がり、車を降りた。

この強烈なライトこそ、
私の興味をそそり立たせた
第三の目と呼ばれた代物となる。

1800ルーメンを誇る
ヘッドライト。
私のホームセンターのライトは
ライトとしての呼び名を失くす程、
masaさんのそれは闇を照らし出した。
私自身、
現在フラッシュライトを
探しており、この第三の目と
最強フラッシュライトを
手にすれば、また採集が変わって
くるはずだ。
と勝手に思い込んでいる。

高所のコクワガタも
安易に発見出来た。
一通り確認し、
最有力ポイントの
台場の森へと足を
急がせた。

恵みの雨のお陰か、
以前訪れた時より
全体的に樹液の量が
増していた。
この森は、
迂闊に佇んでいると
いとも容易くヤマビルに
襲われる。

ふと足元を見ると
ヒルが靴に吸いついている。
そんな光景はザラだった。
草むらはマダニのような
生物が身を潜める場所となり、
非常に危険なポイントになる。
私は相変わらず対策無しで
訪れ、masaさんは長靴を
履きヒルが蠢く台場を
丹念に観察していた。
このポイントは
雰囲気こそ申し分ないが、
クワガタの気配がまるで
感じられなかった。
獣の鳴き声が聞こえる中、
捲れに潜むコクワガタ♂を
masaさんが見つけ、
購入ホヤホヤの掻き出し棒で
実践さながらの訓練を
行われた。

もはや名人の佇まい。
しかし掻き出しデビューは、
捲れの奥深くに消えた
コクワガタにより黒星となった。
その後、探索を続けても
一向にクワガタの気配は
感じられない。
採集を続けるとこの森の合言葉は
自然と「足にヒルはいないか?」
となり、何度もヒルを払い除けた。

やがてこの森を
台場ヒルズと命名した。
真夏の暴君の亡骸を確認し、
時期をずらしての訪問を
masaさんと誓った。

ただ、前回もぱっとしない
採集だった為、masaさんに
時間が許すのであれば
もう一箇所回りたい旨を伝え、
朝まで採集可能の返答の下、
七つの傷のヤナギ林へと
車を走らせた。

闇の中、
樹液が出ている樹を探すが、
前回訪れ採集に至った
洞を覗いたところ、
ヒラタクワガタ♀と中型の♂が
目に飛び込んできた。
私は急いで掻き出し棒を
用意するが、両頭共
洞の奥深くに消えていき、
落胆はかなりのものとなった。
暫くヤナギ林を確認したが、
樹液が出ている樹が少なく、
再度先程の洞の前に立った。

逃げられた洞に再度
確認すると、奥深くに消えた
♂が確認出来、すぐさま
掻き出し棒で退路を塞いだ。
10分程格闘し、
masaさんにヘッドライトと
そのお店で購入した一番大きい
ピンセットを拝借し、♂捕獲に至った。

見事捕獲にmasaさんから
歓喜の声を頂き、こちらの
個体は差し上げた。
masaさんも徐々に狩人の
目を光らせる。

コクワガタ短歯♂
樹液が確認出来ない事から、
以前図鑑の光景で採集に
至った樹を観察すると、
ヒラタ♂がヤナギに貼り付いており、
ライトを照らしている内に
下草へ落ちてしまった。
再会は出来ないと
タカをくくっていたところ、
masaさんが奇跡の発見をした。

ノコギリ超短歯も
見つけた。

こちらはリリースした。
ヤナギの比較的高所に
ノコギリクワガタ♂を発見した。

サイズは50mm台か。

同じ木で別の枝に
ノコギリクワガタを
確認出来た。

このノコギリ採集で
明日の仕事を控える
masaさんを考慮し、
帰路に着いた。
採集で持ち帰ったのは
ヒラタクワガタ♂×2となり、
masaさんに託した。
AM2:30
採集での疲れを
お互いが見せぬまま、
次回の再会を約束し、
masaさんを見送った。