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艶の隆起

2022.5.28
AM 1:22



Twitterでは連日のように皆さまの
WDオオクワガタ採集がタイムラインで
上がる中、自身疑心暗鬼になりながらも
5月に車を走らせてみた。







仕事終わりで睡魔にも襲われながらの
アクセルワークにも限界が来る。



SAで休憩を取りながらも
朝陽と共にクヌギの木が目立ち始めると、
疲れなどどこか遠くに飛んで行ってしまう。



AM 6:13



第一ポイントに到着して
早速捲れの中を照らすと、
強烈な光に戸惑う黒い
ドルクスの姿が見えた。



樹液の香りが軽く鼻を通る。



今年も樹液採集開幕だと、
ひぃろさんから届けられた
採集兵器Neoを取り出してその顎に
引っ掛けてワイヤーを締めて
手前に手繰り寄せた。







これは素晴らしい採集道具だ。



顎を掴んでしまえば身体を
傷付ける事も無く、単独採集では
高所にて掻き落としてそのまま藪に
ドロップという事がよくある為、
非常に優れた、私が必要としていた
採集道具だとひしひしと実感した。







オオクワガタという黒いダイヤモンドを
探し歩く樹液採集は、見つけた瞬間の、
手に取る迄の、興奮と自身の采配と
タイミングが織り交ぜられたhuntだ。



本命に辿り着くまでは
ヒラタクワガタを何頭も抜いていく。







誰かに頼まれた訳でも無く、
汗だくになりながら歩き、
木を登るだけの単純明快な採集は
私にとって至高の時間だ。




PM 1:40




ポイントを変えながら、
ここの樹液はどうだろうと降り立ったのは
過去の実績木でも無く、ただの確認だった。



その木は反りたった斜面に生える木となり、
幹が途中で二股に分かれて伸びる途中に
縦に深い洞があり、その付近に樹液が出ていた。




洞にライトを当てると、
大きなドルクスがゆっくりと後退っていった。



その顎は横から見た下がる顎では無く、
立体的に隆起した、艶のある顎だった。



オオクワガタだ。



瞬間的に悟り、心拍数が上がり、
慌てた青い猫型ロボットの如く
ウエストバッグに手を伸ばすも
既にそれは深い闇に消えていった。



どれだけ道具を駆使しても
闇の中で反応は無く、
右手で掴んでいた幹を抱く力も失い、
夜に再訪する事を決めて車に戻った。



to be continued.



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