樹液採集3rdブラック
PM 3:20
単独、
本命を探しに森に足を踏み入れた。
昼はアブと藪蚊アタックに参る為、
アブの居ない夜に来るべきと思いつつ
クヌギの樹を目指して歩く。
樹液には真夏の暴君が
張り付き、

その大型な体躯に
目を奪われながら斜面を登っていく。
そろそろ気を付けなければならない
スズメバチの位置を確認し、
本命を探していくと、

前回親分と採集した
捲れには、

残念ながら
コクワガタが居座っていた。
取り出してみると、

右顎が欠けているが、
立派な♂であった。
今回はラダーを持参し、
高所の捲れや洞をしっかりと確認する。
樹には緑色のハラビロカマキリと、

茶色のハラビロカマキリを見かけ、

茶色は貴重と思いつつも
本命探しに集中した。
ラダーを最大に伸ばし、
スズメバチを振り払いながら
捲れを覗くと、

上翅にしっかりとした
点刻列を確認し、独り右拳を握り締めた。
洞の形状では無い為、
気を付けなければならないのは
藪への落下のみとなる。
慎重に掻き出すと、
すぐ様逃げ足で住処を離れ、
やがて私のライトの上に落ち、
私はそれを右手で掴んだ。

掴んだ瞬間、
小振りな♀と思いきや、

3rdブラックはまさかの
上翅点刻列を持つ超短歯
オオクワガタ♂であった。
これには驚きながらも
3頭目となる本命採集に酔いしれた。
別の樹にオオクワガタが
入りそうな洞がある為、
ラダーを最大にして登った所、

洞にノコギリクワガタが
涼んでいるように見えた。
触れると即脚元をフラつかせながら
落下し、藪から拾い上げる。

洞ノコギリと笑いながら
採集したクワガタを並べてみると、

過去、このような絵面は
見た事が無い、コクワガタの大きさに劣る
オオクワガタが一番小さいという構図。
これらは全てリリースし、
車へと戻った。
今回の採集と共に得た
大きな収穫は、先程の洞ノコギリの
位置から更に高さを上げた位置に
大型のクワガタが見えた事である。
私のラダーでは到底届かず、
独り無理をすれば落下間違いない為、
策を練って再訪する事とする。

