グッドタイミング賞
火の國に向かい爆走している筈であった。
直前になり、息子が
インフルエンザを発症した為、
急遽取りやめとなり、
年度末で驚く程忙しい中
仕事を終わらせて帰宅した。
息子は服薬のお陰か
頗る元気であり、
21:30には寝静まった。
独りvivids ssp.に向かい、
飼育個体のチェックを行うと、
ギネスの系譜である
タランドゥス86.2mm×54.4mmの
♀が餌を食べずに佇んでいた。

産卵の時期到来と、
急いで産卵セットを用意する事にし、

飼育ケースにマットを敷き、

寝かせておいたクマモンさん印の
メガカワラ材を取り出した。
封を開け、材を取り出す。

素晴らしい材の予感漂う中、
パン切り包丁で樹皮を剥ぐ。

樹皮と材の間のオレンジな部分を
ケレンで削ぎ落とした。

材の固さも申し分なく、
芯を背に産卵してくれると踏む。

材の上に乗せると、
触角で材の確認を始めた。

産卵の不安は微塵も無く、
ケースを閉じた。
PM 10:30
チャイムが鳴り、
扉を開けると相棒masaさんが
笑顔で現れ、その背後にdapさん、
そして久しぶりに会うかぶさんが
vivids ssp.視察で訪れた。
三人でサラサラとラーメンを啜り、
わざわざ車を走らせて会いに来てくれた。
私が火の國に向かう筈だった話をした所、
dapさんはグッドデザイン賞ならぬ
グッドタイミング賞受賞と
笑いを誘った。
dapさんは興味深く
部屋を観察されていたので、
余す事無く外国産を披露していった。
皆で飼育や採集を語りながら
かぶさんが先にvivids ssp.を後にし、
AM 0:00
相棒とdapさんに別れを告げた。
皆が飲んだコーヒーカップを洗い、
成虫にゼリーを与え、
私が育て上げたタランドゥス♀
53.7mmをギネス系譜86.2mm♂と
同居させた。

果たして次世代は
どのような個体が現れるのか、
ギネス系譜を受け継ぐかが焦点となる。
成虫の成熟、そして産卵モードと
此方もグッドタイミング賞となりそうだ。
新たな菌糸での成長過程も
知りたく、私にとって楽しみが
尽きない種である事に変わりはない。
そして現在オークションにて
タランドゥスを出品している。

70.8mmとサイズの割に
バランスが取れた個体となり、
♀は成熟している。

興味のある方は、
このエナメルブラックを
手に取って頂ければと思う。
vivids AMG採集個体販売

