Defeat
予めセットしたアラームは
AM 4:30
ふと目を覚まし、
時計を覗くとAM 4:29
アラームに勝利した気分で
身体を起こし、大浴場へと向かう。
大浴場には一つのスリッパが
置いてあり、扉を開けると
相棒masaさんがシャワーを
浴びていた。
挨拶し、熱いシャワーを浴びて
目を覚まし、大浴場で身体を温めた。
今日は採らなければならない。
志を強く持ち、
本日の採集に臨む。
ふと右手を見ると、
昨日の材との格闘から
掌にタコが出来ていた。
頸椎ヘルニアから来る右手の痺れは、
材との格闘で更に増すが、
泣き言など噯にも出せない。
天然温泉の効能を見ながら、
目を覚まし終え、
部屋へと戻り、身支度を整えた。
AM 5:30
時間通りロビーに集合し、
ホテルを後にした。
昨夜、パラパラと降った雨が
路面を濡らし、霧が立ち込める
景色を置き去りにしながら、
車は唸りを上げて目的地へと向かう。
AM 6:00
ジャストに到着し、
コンビニの駐車場に停車させ、
広島ナンバーの車に近寄ると、
かっしーさんが毛布に包まって
眠っていた。
かっしーさんと事前に
採集の話しをした所、
偶々予定が合った為
本命採集に合流となった。
コンビニで朝食を購入し、
車に戻ると、かっしーさんが
車から降りていたので、
挨拶を交わした。
近況を話しながら
採集スタイルに着替え、
第1ポイントへと向かった。
停車させる際、地主さんに
挨拶に行き、採集と停車の許可を頂き、
皆散り散りと本命を求めて歩く。
私が歩くその先に
遠目でかっしーさんの姿が見えた。
同じルートを通っても仕方ない為、
別方向に進んでいった。
中々本命が入っていそうな
材に辿り着けず、
斜面を登り下りを続けていると、
細い材から太い材まで新しい
割り痕が続いた。
かっしーさんと別方向に
向かった筈なのに、もうここまで
到達しているのか。
瞬間移動とはこの事かと、
くだらない事を思いながら、
かっしーさんの足の速さに
驚きながら歩くも、
行く先々に材への徹底的な
チェックがなされていた。
そもそも本命が入っていそうな
材は無い為、一度引き返そうとした所、
相棒からの着信が有り話すと、
既に3人が車の近くで合流したと言う。
かっしーさんが車の近くにいる事が
信じられず、藪を掻き分けて
停車した場所まで戻った。
かっしーさんに、私の行く先々の
細い材から全てチェックされた
話しをした所、細い材は
叩いていないと言われた。
割り痕がとても新しく、
他採集者の存在を知る事になった。
大きくポイントを変え
材を探すも、

本命が現れる事は無かった。
4人で歩いていると、
少し目線を上げた場所に
太いクヌギがあり、
皆で近付いた。
そのクヌギは部分枯れがあり、
手を伸ばそうにも届かず、
他の樹を探しに行こうとすると、
相棒と親分がゴニョゴニョ会話をし、
私が近くの散策を終えて戻ると、
マッスルドッキングをして
部分枯れのチェックをしていた。

かっしーさんが、まだ早いの一言で
マッスルドッキング解体となり、
この付近を後にした。
ポイント選定をしていると、
かっしーさんが温存されている
エノキ材の確認で車を走らせた。
AM 9:40
その材は10年程前から
目を掛けていた材となり、
本命も採集された経緯があった。
見た瞬間、本命登場を連想させたが、
カブトムシが多く入り、残念ながら
コクワガタマンションと化しており、
かっしーさんは落胆の声を漏らされた。
私と相棒はその近辺を散策するも、
結果には繋がらず、
停車した場所にて4人が集まった。
次なるポイント選定の際、
我々の想いを相棒が
かっしーさんに伝えた。
それは、
かっしーさんの温存した材で
採集したいのではなく、
かっしーさんと一緒に歩いて
本命を探したいという事を。
オオクワガタが欲しいのではなく、
オオクワガタを採りたいと言うと、
かっしーさんは笑顔で頷いた。
次なるポイントを定め、
停車させて皆それぞれの方向に
足を向けて歩く。
私は雰囲気から皆とは真反対に
歩くと、一台の車が道を塞ぎ
会話されているのが聞こえた。
斧をぶら下げて歩いている為、
質問されるのも面倒と、
別ルートを選択した。
歩いていると、
相棒と親分に出会い、
親分が誰か採集者が来ている事を
指差した。

行く先々で材が割られおり、
正にそれは数分前、数時間前か。
先程の車は他採集者と悟り、
その方々がチェックした切り株を
よく確認すると、食痕が出ていても
追い掛けていない事に気付いた。
本命の食痕ではないからなのか。
白枯れの切り株に走る
食痕を追うと、

多数のクワガタが現れた。

頭色は良くもコクワガタや、

ノコギリクワガタが現れたが、
本命に出会う事は無かった。
太陽に照らされ、
斧を振り上げる度に
汗が吹き出る。
水を飲みながら
時計を覗くと正午を過ぎていた。
相棒から連絡が入り、
皆の結果が振るわない為、
昼食を摂る事にした。
かっしーさんの案内で
注文品を一気に平らげ、
一番生息が濃厚と思われる地へと
車を走らせた。
停車し、地元の方に挨拶すると共に
我々は採集者であると声を掛ける。
あの斜面の材を叩いても
良いかと尋ねると、
わざわざ地主の方に連絡をして頂き、
許可を得て近付いた。

然し乍ら、本命以外の
楽園であり、皆それぞれの
方向へと歩いていった。
どこもかしこも他採集者の
割り痕があり、思考を変えて
山を登り、下りを続けて
停車位置からかなり離れた場所まで
歩くも、本命採集には至らなかった。
PM 3:00
親分の帰宅、かっしーさんの用事の
タイムリミットとなり、
遠征採集にピリオドを打った。
ポイントを含めた
作戦ミスによる完敗となり、
皆が悔しさを滲ませた顔で
採集装備を外し、着替えた。
近くのコンビニで水分補給をし、
かっしーさんと握手を交わし、
右手を降った。
家路へと向かう途中、
運転を変わりながら
PM 10:40
相棒と親分に別れを告げた。
今回の遠征で、
本命は得られなくとも
多数の樹液木をマーク出来た。
採集圧をひしひしと感じる地で
今夏樹液採集に至るのか。
更なるポイントを
自らの足で探さなければ、
今夏本命樹液採集10頭は
到底叶わぬ夢と散る。
目標と強い志を保ち、
達成に向けて採集眼力を高める。


AM 4:30
ふと目を覚まし、
時計を覗くとAM 4:29
アラームに勝利した気分で
身体を起こし、大浴場へと向かう。
大浴場には一つのスリッパが
置いてあり、扉を開けると
相棒masaさんがシャワーを
浴びていた。
挨拶し、熱いシャワーを浴びて
目を覚まし、大浴場で身体を温めた。
今日は採らなければならない。
志を強く持ち、
本日の採集に臨む。
ふと右手を見ると、
昨日の材との格闘から
掌にタコが出来ていた。
頸椎ヘルニアから来る右手の痺れは、
材との格闘で更に増すが、
泣き言など噯にも出せない。
天然温泉の効能を見ながら、
目を覚まし終え、
部屋へと戻り、身支度を整えた。
AM 5:30
時間通りロビーに集合し、
ホテルを後にした。
昨夜、パラパラと降った雨が
路面を濡らし、霧が立ち込める
景色を置き去りにしながら、
車は唸りを上げて目的地へと向かう。
AM 6:00
ジャストに到着し、
コンビニの駐車場に停車させ、
広島ナンバーの車に近寄ると、
かっしーさんが毛布に包まって
眠っていた。
かっしーさんと事前に
採集の話しをした所、
偶々予定が合った為
本命採集に合流となった。
コンビニで朝食を購入し、
車に戻ると、かっしーさんが
車から降りていたので、
挨拶を交わした。
近況を話しながら
採集スタイルに着替え、
第1ポイントへと向かった。
停車させる際、地主さんに
挨拶に行き、採集と停車の許可を頂き、
皆散り散りと本命を求めて歩く。
私が歩くその先に
遠目でかっしーさんの姿が見えた。
同じルートを通っても仕方ない為、
別方向に進んでいった。
中々本命が入っていそうな
材に辿り着けず、
斜面を登り下りを続けていると、
細い材から太い材まで新しい
割り痕が続いた。
かっしーさんと別方向に
向かった筈なのに、もうここまで
到達しているのか。
瞬間移動とはこの事かと、
くだらない事を思いながら、
かっしーさんの足の速さに
驚きながら歩くも、
行く先々に材への徹底的な
チェックがなされていた。
そもそも本命が入っていそうな
材は無い為、一度引き返そうとした所、
相棒からの着信が有り話すと、
既に3人が車の近くで合流したと言う。
かっしーさんが車の近くにいる事が
信じられず、藪を掻き分けて
停車した場所まで戻った。
かっしーさんに、私の行く先々の
細い材から全てチェックされた
話しをした所、細い材は
叩いていないと言われた。
割り痕がとても新しく、
他採集者の存在を知る事になった。
大きくポイントを変え
材を探すも、

本命が現れる事は無かった。
4人で歩いていると、
少し目線を上げた場所に
太いクヌギがあり、
皆で近付いた。
そのクヌギは部分枯れがあり、
手を伸ばそうにも届かず、
他の樹を探しに行こうとすると、
相棒と親分がゴニョゴニョ会話をし、
私が近くの散策を終えて戻ると、
マッスルドッキングをして
部分枯れのチェックをしていた。

かっしーさんが、まだ早いの一言で
マッスルドッキング解体となり、
この付近を後にした。
ポイント選定をしていると、
かっしーさんが温存されている
エノキ材の確認で車を走らせた。
AM 9:40
その材は10年程前から
目を掛けていた材となり、
本命も採集された経緯があった。
見た瞬間、本命登場を連想させたが、
カブトムシが多く入り、残念ながら
コクワガタマンションと化しており、
かっしーさんは落胆の声を漏らされた。
私と相棒はその近辺を散策するも、
結果には繋がらず、
停車した場所にて4人が集まった。
次なるポイント選定の際、
我々の想いを相棒が
かっしーさんに伝えた。
それは、
かっしーさんの温存した材で
採集したいのではなく、
かっしーさんと一緒に歩いて
本命を探したいという事を。
オオクワガタが欲しいのではなく、
オオクワガタを採りたいと言うと、
かっしーさんは笑顔で頷いた。
次なるポイントを定め、
停車させて皆それぞれの方向に
足を向けて歩く。
私は雰囲気から皆とは真反対に
歩くと、一台の車が道を塞ぎ
会話されているのが聞こえた。
斧をぶら下げて歩いている為、
質問されるのも面倒と、
別ルートを選択した。
歩いていると、
相棒と親分に出会い、
親分が誰か採集者が来ている事を
指差した。

行く先々で材が割られおり、
正にそれは数分前、数時間前か。
先程の車は他採集者と悟り、
その方々がチェックした切り株を
よく確認すると、食痕が出ていても
追い掛けていない事に気付いた。
本命の食痕ではないからなのか。
白枯れの切り株に走る
食痕を追うと、

多数のクワガタが現れた。

頭色は良くもコクワガタや、

ノコギリクワガタが現れたが、
本命に出会う事は無かった。
太陽に照らされ、
斧を振り上げる度に
汗が吹き出る。
水を飲みながら
時計を覗くと正午を過ぎていた。
相棒から連絡が入り、
皆の結果が振るわない為、
昼食を摂る事にした。
かっしーさんの案内で
注文品を一気に平らげ、
一番生息が濃厚と思われる地へと
車を走らせた。
停車し、地元の方に挨拶すると共に
我々は採集者であると声を掛ける。
あの斜面の材を叩いても
良いかと尋ねると、
わざわざ地主の方に連絡をして頂き、
許可を得て近付いた。

然し乍ら、本命以外の
楽園であり、皆それぞれの
方向へと歩いていった。
どこもかしこも他採集者の
割り痕があり、思考を変えて
山を登り、下りを続けて
停車位置からかなり離れた場所まで
歩くも、本命採集には至らなかった。
PM 3:00
親分の帰宅、かっしーさんの用事の
タイムリミットとなり、
遠征採集にピリオドを打った。
ポイントを含めた
作戦ミスによる完敗となり、
皆が悔しさを滲ませた顔で
採集装備を外し、着替えた。
近くのコンビニで水分補給をし、
かっしーさんと握手を交わし、
右手を降った。
家路へと向かう途中、
運転を変わりながら
PM 10:40
相棒と親分に別れを告げた。
今回の遠征で、
本命は得られなくとも
多数の樹液木をマーク出来た。
採集圧をひしひしと感じる地で
今夏樹液採集に至るのか。
更なるポイントを
自らの足で探さなければ、
今夏本命樹液採集10頭は
到底叶わぬ夢と散る。
目標と強い志を保ち、
達成に向けて採集眼力を高める。


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