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生きた証

2022.6.24
PM 3:30



遠征地で蹴落としたシャープな顎が
目の前に現れた瞬間、
今まで手にした事のないサイズと思った。







独り空に咆哮を上げた個体は
人生初のノコギリクワガタ70mm up







片方の顎がノギスに届き
70.9mmを採集した。



また、翌月の7/26には
70.3mm個体を採集した。







この時の心情としては後に、
時間があれば、記憶を辿り思い出せれば、
採集紀を綴ろうかと思うが、
人生2頭目のノコギリクワガタ70upには
疲弊した身体に鉛のような重みの疲れが
吹き飛んだ瞬間だった。







その個体を秋の夜長に
BGMはJAZZを流しながら展足する事にした。



これは私が生きた証を刻む儀式と捉え、
温暖化で益々野生のクワガタ達に影響が
与えられている現在に残していくべきと
思い立った為である。



先ずは70.3を手に取り、
個体に合わせて発泡スチロールに堀を作り、
針でバランスを取っていった。







片方気になるともう片方に気を取られ、
これはエンドレスと感じながら
何とか終えた。







そして今夏最大の70.9を手に取り、
顎を開くもバランスがおかしい。



ノギスを当てた時の違和感が蘇り、
生きている時には感じなかった
顎の変形に気付いた。



顎の変形からアシンメトリーを
整える事に時間を費やし、







何とか終えるも、翌朝見ると
それはそれは酷いものに映り、
手紙に似ていると感じた。




夜書いた手紙や音楽を演っていた時の
詩と同じく、朝見直すと
何たる文章、何たる素朴な表現なのかと。



2Qが締まる、とても忙しい月末なのに
気になって気になって展足をし直す。







触覚も夜とは別の位置となり、
展足に於いて触覚は生きていると
感じずにはいられなかった。



これからは
自身の採集した
自身の基準値に達した個体は展足を行い、
自身が生きた証を残す事にする。







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光の乱舞と忘却の代物

嫁は虫が苦手であり、
寧ろ嫌いである。



その嫁が唯一心を開く昆虫が、
人畜無害、そして幻想的な
光を放つ蛍となる。



昨日から蛍を見に行きたいと
連呼しており、土曜日の雨で
本日、家族全員で鑑賞に向かった。



私が採集した三重県産の場所に
蛍が現れるのを昨年確認して
いた為、敢えて家から遠い
採集地を選択した。



何かのハプニングを期待して。



到着すると、
蛙の大合唱が響く中蛍は
数える程しかおらず、
「娘にどうしてもみせたいのに
これじゃあ伝えられない」となり、
大して面白くもない場所に
変更となった。



その場所は、
昨年も訪れ蛍の生息を確認している
場所となるが、EXPROLERとして
全く面白くない場所となる。



到着時、蛍の姿が薄く
嫁の落ち込み感が肌で感じ取れたが、
探す川を上流方向へと場所を移すと、
光が乱舞していた。



IMG_06455.jpg



比較的採集し易い場所に
いた個体を観察した。



IMG_83865.jpg




不思議な昆虫だと繁々と
見ていると、娘が「怖い、
早く帰りたい」と主旨が
根底から崩される発言で
急いで帰路に着いた。



帰宅後、ふと天井裏に
産卵材を保管している事に
気付き、昇ると忘れ去っていた
代物を思い出した。



3/24に記事にした
レギウスWW展足。



100均のマチ針を使用していた為、
酸化し腐食しており、個体にも
白い綿毛のようなものが発生していた。



アルコールで綺麗に除去し、
100均のコレクションケースに
投入した。



IMG_54705.jpg



後脚をもっと綺麗に収めればと
後悔の波が押し寄せてくるが、
自己満足の世界と割り切り、
自分自身に承認申請を施した。



IMG_30135.jpg



気が向いたら空白の
スペースに艶を検討する。



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